HUB-SBA MAGAZINE

第22回マーキュリー会(MBA同窓会)が開催されました

2026年03月26日

2月21日、「第22回マーキュリー会講演会および懇親会」が千代田キャンパスの隣にある如水会館において開催されました。マーキュリー会は、一橋大学大学院 商学研究科(現「経営管理研究科」) 経営学修士コース(HMBA) および 一橋ビジネススクール(HUB) 経営分析プログラム・HUB 経営管理プログラムの同窓会組織で、例年2月に総会および同窓会を開催して、在学生および修了者との親睦を深めています。 22回目となる今回は、約70名の参加者が集いました。

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会の冒頭は、新城聡子さん(HUB7期)の司会のもと、藤田哲矢会長(HMBA18期)より2024年度総会議事報告がありました。その後、本学副学長を務め、広報・社会連携および研究IRを担当する西野和美教授(経営管理研究科)が、本学のスタートアップ支援に関する講演を行い、現在の活動内容やこれからの計画を説明しました。

続く懇親会は、藤原雅俊教授(経営管理研究科、経営分析プログラム プログラムディレクター)による乾杯の挨拶で始まり、同窓生や恩師との和気あいあいとした交流が行われました。

基調講演 西野和美教授(経営管理研究科)
「一橋大学のスタートアップ支援について」

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私は、2024年より一橋大学の副学長として広報・社会連携・研究IRを担当しており、各種機関との連携構築や150周年事業の運営に携わってきました。その中でも大きな取り組みが、大学発スタートアップのエコシステム構築です。一橋大学は社会科学系中心であるため、これまではディープテック型の起業創出は難しいと見られてきました。しかし、ソーシャル・データサイエンス(SDS)学部の開設により、データサイエンスの分野が充実し、そのことに注目した学外の方々からの共同研究のお声掛けも増えてきました。昨年11月には金融庁との間で基本協定を締結し、データ分析をはじめとする金融・経済に関する研究を推進しています。

このようにディープテックも含めたスタートアップ創出の環境が整う中、24年度には東京都の「大学発スタートアップ創出支援事業」に採択され、多摩地域における産学官民共創型インパクトスタートアップ・エコシステムの構築を開始しました。大学ベンチャー称号制度の創設、インキュベーション施設の整備、専任支援人材の配置、法務・会計相談体制の整備など、基盤づくりを進めています。現時点で大学発・学生発ベンチャーが複数誕生しています。また、大学100%出資株式会社を設立し、将来的にはベンチャーキャピタルの設立も視野に入れています。

国立キャンパスでは主に学部生を対象に、起業家との交流や他大学の学生とのビジネスデザインキャンプなどを実施し、将来の選択肢としての起業を提示しています。特に他大との取組みとしては、多摩地域の大学や、東京外国語大学・東京科学大学・お茶の水女子大学と一橋による4大学連合、さらには韓国の大学とも連携するなど広がりを見せています。また、多摩地域の自治体や金融機関との連携なども進んでいます。一方、千代田キャンパスではMBA修了者など実務経験豊富な人材を活かし、即戦力となる経営人材プラットフォームの構築を目指しています。他大学発スタートアップからはCFO等の需要も寄せられており、修了者ネットワークを活用した支援体制の強化に取り組んでいます。

今後の課題は、①経営人材・経営支援人材のネットワーク強化、②国立(育成)と千代田(実践)の二層構造の連動、③持続的な資金確保です。特に補助金終了後の財源確保が大きな問題であり、そのためにも大学発スタートアップ創出支援基金をより充実したものにする必要があります。一橋大学の強みは「人」であり、卒業生を含む人的ネットワークを軸に、スタートアップエコシステムを構築していきたいと考えています。

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