HUB-SBA MAGAZINE

MBA修了生が日本マーケティング学会で発表。修了後も学術的な活動を継続・発展!

2023年12月19日

経営管理プログラムを2022年度に修了した、奥津雅子さん、夏山麻侑子さん、府岡ともさんの3名が、在学中から続けてきた研究の集大成として、日本マーケティング学会の「カンファレンス2023」で発表をしました。研究発表をするにあたり、経営管理プログラムの学び、苦労したところや思い入れなどを伺いました。
 

【研究テーマ】
「シンプル」に対する消費者ニーズの形成と変化
―1975年〜2021年におけるメディア言説のテキストマイニング―

奥津 雅子
修了年度:2022年度
業界/社名:アマゾンジャパン合同会社
「報告書」閲覧はコチラ >>
 

img_blog20231213_01.jpg

近年、生活感を出さないシンプルで暮らしになじむデザインが消費者に求められるようになってきていることに関心をもち、「シンプル」なデザインの商品が増えた現象のダイナミクスを明らかにするために、1975年~2021年の雑誌記事タイトル(7,941件)、1990年~2019年の新聞記事本文(20,692件)のテキストマイニングを実施し、変化を分析しました。

経営管理プログラムでのワークショップレポートの研究内容を元にして論文を執筆しましたが、100ページの内容を10ページにまとめることに苦労しました。当初はワークショップレポートの要約を中心に構成していたのですが、「内容を詰めすぎで全体のストーリーが見えにくくなってしまう」というフィードバックを松井剛教授からいただき、研究のポイントとなる章を絞り込んで、内容が簡潔に伝わるように再構成しました。

本研究を進めるにあたり、大学院在学中は西野和美教授に研究テーマ設定から内容まで丁寧にご指導いただきました。また、マーケティング学会投稿にあたっては、学部ゼミ時代からお世話になっていた松井剛教授に論文内容の細かな添削をしていただきました。この場をお借りして、ご支援いただいた先生方に感謝申し上げます。

コメンテーターの先生からもぜひ研究を続けてみてはというお言葉もいただいたので、今回の学びを活かして今後も研究や学習を継続していければと思います。
 

【研究テーマ】
日本企業のジェンダーギャップ解消に向けた組織変革に関する事例研究
―ESGの観点からの考察―

夏山 麻侑子
修了年度:2022年度
業界/社名:金融業
「報告書」閲覧はコチラ >>
 

img_blog20231213_02.jpg

私は、日本企業のジェンダーギャップについて研究を行いました。日本のジェンダーギャップの深刻さは、複数の調査で指摘されており、今日の企業にとって無視できない重要なテーマであるといえます。

本テーマは、課題の深刻さから論点が多岐にわたっているため、リサーチクエスチョンの設定に苦労しました。結果として、組織変革に必要な第一段階である「危機意識の高まり」に焦点を当て研究を行うこととしました。

経営管理研究科では、幅広く体系的に経営学を学ぶことが出来ますが、この幅広い学びが、論点が多岐にわたる本テーマを取り扱うにあたり、非常に役に立ったと感じています。

学会発表当日は、想像していたよりも沢山の方がお越し下さり、とても緊張しました。一方で、「業界を絞って調査をしてみてはどうか」「定量調査に発展させてはどうか」等、さまざまなご意見を頂くことができ、今後の糧となる貴重な機会となりました。また、当日会場まで駆けつけて見守って下さった指導教官の鎌田先生には、心から感謝しております。

今後も、何らかの形で本テーマに関する研究を続けていきたいと考えています。そして、いつかは自身の学びを基に、社会に貢献することが目標です。最後になりましたが、本研究を遂行するにあたり、インタビュー調査にご協力を下さいました企業の皆様に、この場をお借りして心から感謝申し上げます。
 

【研究テーマ】
パートタイム労働者が提供するサービス品質の向上
―飲食サービス業における組織市民行動の事例―

府岡 とも
修了年度:2022年度
業界/社名:サービス業
「報告書」閲覧はコチラ >>
 

img_blog20231213_03.jpg

今回、日本マーケティング学会において報告した論文のテーマは「パートタイム労働者が提供するサービス品質の向上―飲食サービス業における組織市民行動の事例―」です。飲食店において接客を担うパートタイマーに着目し、サービス品質を上げるために有効な取り組みを調査しました。

今回の学会での報告は、研究に際し多大にご指導をいただいた鎌田先生に多くのアドバイスを頂戴しました。ワークショップレポートの内容を短くまとめ直すにあたって情報の取捨選択が難しく、意味が通る文面にまとめることに苦労しました。また、学会発表の際にはすでに査読していただいている初対面の教授や自分のテーマに興味を持ってくださった聴衆の方に向け発表を行うため、プレゼン資料の作成にも大学での発表とはまた違う工夫が必要でした。学会に行くのも初めてで、もちろん自分が発表する側になることも初めてでしたが、専門家の先生や他の参加者の方から質問やコメントをいただけたことが非常に刺激になりました。

大学院での二年間の研究の成果を学会での発表という形にできたことは、自分の大学院での学びの集大成としてとても良い記念になりました。今後もこのようにアカデミアとのつながりを保てればと思います。

img_blog20231213_04.jpg

HUB-SBA MAGAZINE